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2015.12.08

12/7 文書による当選御礼はできませんのでご容赦ください

不思議な法律で、公職選挙法で文書による当選御礼のご報告ができません。
ネット上のみ解禁されていますので、ご容赦ください。

毎度の選挙分析です。候補者名は敬称略ですがご容赦ください。

・投票者数が前回より700人程度増加しているが、投票率は低下。ほぼ同じと見るべきだろう。その内訳が、前回投票した市民が大半なのか、引退した議員の分が減り、新人議員が票を引き連れて、差し引き同じなのか、今後の観察が必要。
・いずれにしても低投票率のなか、3万6186人の有権者のうち、公明党が9074票、共産党の3770票を差し引き、有権者の2割、2万人と言われる旧 住民の縁故関係や動員可能な票を差し引くと、党派性のない新住民が投票した票は、3000~4000票しかない結果と言える。これが投票率が1%伸びるた びに1000票ずつ上乗せされるので、新住民の声が届かないのは、新住民が投票しないこととの悪循環な関係にある。

私の結果ほか
・私は1064→1400票と票を伸ばす。実績の評価という面があるかも知れませんが、戦術を集中させたり、居住している地区で県議に転出した保守系議員がおり、票の行き場がぽっかり空いたことが影響しているのかも知れません。
・こうして一括りにされることが良いとは思いませんが、市民運動との関係が深い、非与党・非共産党の黒川、小山、田辺、藤井の4候補の合計は4302票から4268票に減少。黒川・小山が伸ばす一方「市民ネットの会」の落ち込みが著しい。
・そういう批判をされる人もいますが、この4候補のなかで票の奪い合ったのかは検証不能。私が今回働きかけた対象を見る限り、右ウイングにも得票が伸びているとみられるので、一方的に革新系的な票が縮小、投票放棄していることと相殺していると見ている。

政党別の分析
・公明党がさらに伸長。8138票から9074票に。国政選挙や過去の市議選から基礎票が7500票と見られるので、相に票を獲得した実績。この間、国政 選挙での自公協力で構築した関係で企業に食い込んでいる情報があったり、地域によっては競合する保守系候補が後継者を定めず引退した等の余波などもあるの でしよう。
・共産党は伸びきれず。2880票から3770票に。国政選挙や過去の市議選から基礎票が3500票と見られるので、前回の失調を回復した水準にとどまった。県議選の獲得票結果6600票を下回る結果に。
・両党の結果から、平和安全保障法への対応は、市議選においてほとんど影響しなかったと言える。

与党構造のなかの変化
・6期務めた初代市長の流れを汲む「進政会」は、石原、野本の両実力者が伸長する一方、福川、大橋が若干票を減らした。問題は、保守系議員が大幅に引退するなか、後継者を定められず、現職で4人に留まった。新人議員のスカウトが始まっているが、まさに課題だろう。
・前回市議選以後の新会派「絆」も、須田が伸長したほかは、得票を減少させている。「絆」も新人議員のスカウトが課題となる。前回トップの松下は、前回浮 動票型選挙を行ったのか、今回の得票減に苦しんだ様子。低い投票率での浮動票型選挙の課題があり、したがって朝霞市議会は新人議員が出にくい環境がある。
・しかし、政治家になるということは一定の政治的理念があるはずなので、選挙が終わったところで、出たところ勝負の会派結成をすることは、民意と政策決定を切り離すことで問題ではないかと思う。

議会の勢力…18日の市議会招集日までに届出がされますが、その帰趨は注目です。
・市議会のなかの政党的役割をもつ「会派」の効用は、議長選で最も意味を発揮する。そのとき、従来どおり他市の水準に議会改革を追いつかせる人物が推挙されるのか、議会改革を停滞させガラパゴスなことを言う人物が推挙されるのか、注目すべき。
・現状では、票数、議席数で公明党が第一党。
・公明党(5)、市民運動系(4)、共産党(3)ともに現有議席を変化なし。その他の保守で与党構造を形成し、保守+公明で17~18議席と安定した議席数を維持したので、勢力比に大きな変化はなさそう。
・過去最大勢力を誇ってきた「進政会」が、どこまで新人議員をスカウトできるのか。
・1995年から富岡市長や醍醐県議を輩出してきた「明政会」の直系の候補者がいなくなり、前4年の市議会のなかで合流した獅子倉議員のみとなったため、「会派」の歴史は終止符を打つことになりそう。
・新人議員では、山下(民主)、田原、柏谷、津覇、大橋昌信(NHK)がどこの会派に所属するのか、あるいは会派無所属を選択するのか、注目すべき。
・市議会の保守系会派が、醍醐県議系、神谷県議系で再編されるという情報もある。
・国政選挙では自民党が民主党に盛んに「綱領のない政党」という批判を行われた。市議会の会派も、市政の意思決定に重要な役割を果たす公器であり、綱領や 目指すべき政策などが合意されて市民に公開されるべきでしょう。それをしない会派が、政策集団を名乗り、市議会の運営を左右することが公正なことなのか、 と思うところもある。
・市民運動系のうち、藤井が落ちて田辺が当選したことで、「市民ネットの会」の復活は不可能。当選者の顔ぶれからは当選者どうしの政策本位の連携は再び難しい状況。市民運動系の議会活動の体質改善は課題である。

選挙への感想
・義理人情中心の東京の北東部モデルから、合理性を重んじる東京の南西部モデルに社会構造が変化しているなかで、選挙を、市民との契約として捉える必要が 起きているし、それに十分に応えられない市議会のあり方や選挙スタイルは、市民に見放されつつあるのではないかと痛感している。
・市民との契約というと、短絡的に公約の実現度と思われがちだが、そういうことではなく、契約の内容としては長期的な目標と短期的には職としての議員の行動ではないかと思う。
・一方で、朝霞市の社会構造の変化の中心的な層である、40代分譲マンション住民という属性の市民が、候補者として出てこない、投票に行かない、というこ とであれば、市議選の投票者数のじり貧状態はさらに続くだろう。今回、こうした階層に訴求する候補者の駅頭での朝夕のあいさつ行動に有権者は、もとよりそ うだが、さらに4年前より冷ややかな反応であった。
・そうした中、投票に行く人たちの間でも、市議会を見放す傾向が見られる。投票者数が前回並みという結果のなか、無効票が669票もありその内訳は400 票前後の白票であったようだし、市政に関係のあるテーマなのか、と思う公約を掲げる議員が大量得票として当選している。合計すると3万6000票のうち 2000票がそうした票に該当する。投票に行くような地縁や血縁の強い市民でも、政治的アノミーを起こしているのではないか。
。市議会が何のためにあるのか、どういう改革をしなければならないのか、政治的打算ではない市民のためにという視点で答えを出していかないと、ますますこうした傾向は続くと思う。
・そういうなかで議員報酬の削減とか定数の削減など、焦土作戦的な主張が通りやすくなると思う。議員が専門職的役割を期待されている日本の地方自治でこれ をやるとますます議会に挑戦しようとする人が減ったり、質が低下していくので、悪循環に陥ると思う。欧州のように社会団体や労組が社会階層的に選挙をやる 制度にしない限り、専門職化は避けられない。
・選挙カーの騒音にうんざりしていた市民は多いが、一方で選挙と言えば選挙カーという固定観念に縛られている候補者陣営と市民の意識も否定できない。他の 運動手段を規制して、自動車による選挙運動だけを青天井に認める、戦前からの公職選挙放の考え方が生む、日本の選挙の独特な風景である。

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